テニス肘
物を持ち上げた時の肘の痛みの原因はどこから?
1. テニス肘とは?
テニス肘(外側上顆炎)は、腕の外側にある肘の腱が炎症を起こす状態です。主に腕を使うスポーツや動作に関連しており、特にテニスやゴルフなどが影響を与えることがありますが、一般的には日常生活の動作でも発症します。
2. 原因
- 過度な使用: 繰り返しの動作が腱に負荷をかけ、炎症を引き起こします。
- スポーツ: テニスやゴルフなど、腕を使うスポーツが特に関与しています。
- 年齢: 中高年層に多く見られ、加齢による腱の劣化が原因となることがあります。
- 職業的要因: 重労働や手作業が多い職業で発症しやすいです。
3. 症状
- 肘の外側の痛み: 特に肘を伸ばしたり、持ち上げたりする動作で痛みが増します。
- 腫れ: 腱の炎症に伴い、腫れや熱感が生じることがあります。
- 可動域の制限: 痛みにより腕の動きが制限されることがあります。
4. 検査
- 視診と触診: 医師が肘の外側を確認し、痛みの箇所を特定します。
- 動作検査: 肘の動きを確認し、痛みを誘発する動作を評価します。
- 画像検査: X線やMRIで腱の状態を確認し、他の障害を除外します。
5. 診断
診断は主に症状と身体検査に基づきますが、必要に応じて画像検査を行い、他の病状を除外します。
6. 治療
- 安静: 痛みを引き起こす動作を避け、肘を休めることが重要です。
- 冷却: 患部を冷やすことで炎症を抑え、痛みを和らげます。
- 物理療法: ストレッチや強化エクササイズが推奨されます。
- 薬物療法: 鎮痛剤や抗炎症剤の使用が考慮されます。
- 注射療法: ステロイド注射が炎症の軽減に役立つ場合があります。
7. 鍼灸治療
- 効果: 鍼灸は痛みの軽減や血流改善に寄与します。腱や筋肉の緊張を和らげ、疼痛を緩和する効果が期待されます。
- 治療法: 鍼を特定のツボに刺すことによって、痛みを緩和する方法が一般的です。
- 頻度: 治療の頻度や回数は患者の状態に応じて異なりますが、週に数回の施術が一般的です。
8. 予防
- 適切なウォーミングアップ: スポーツ前に十分なウォーミングアップを行い、筋肉を柔軟に保つことが重要です。
- ストレッチ: 定期的に腕や肘のストレッチを行い、筋肉の柔軟性を保ちます。
- 動作の見直し: スポーツや仕事での動作を見直し、負担を減らす工夫をすることが予防につながります。
テニス肘は適切な治療と予防策を講じることで改善が期待できる病態です。痛みが続く場合は早めに専門医に相談することをお勧めします。