便秘
便秘とは?
1.排便の頻度が減少し、硬い便が出ることが特徴の症状です。
生理的要因
1. 食事:食物繊維が不足していると、便の形成が不十分になり、便秘の原因となります。
2. 水分不足:水分が不足すると、腸内での便の水分吸収が進み、硬くなります。
3. 運動不足:運動不足は腸の動きを鈍くし、便通を悪化させます。
4. ストレス:精神的なストレスは腸の運動に影響を与えることがあります。
5. 年齢:加齢に伴い、腸の動きが低下しやすくなります。
病理的要因
1. 腸の疾患:大腸憩室疾患、腸閉塞、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)。
2. ホルモンの異常:甲状腺機能低下症、糖尿病などが便秘を引き起こすことがあります。
3. 神経の異常: パーキンソン病や多発性硬化症など、神経系の疾患が影響する場合があります。
4. 薬剤の影響: 特定の薬剤(オピオイド、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬など)が便秘を引き起こすことがあります。
治療薬
1. 下剤: 膨張性下剤:食物繊維を含む製品(メタムシルなど)。
浸透圧性下剤:マグネシウムなどの塩類(マグネシウム製剤、ポリエチレングリコールなど)。
刺激性下剤:センナ、ビサコジルなど。 潤滑剤:ミネラルオイルなど。
2. 腸内フローラの改善:プロバイオティクスやプレバイオティクスを含む製品。
3. 生活習慣の改善:食事の見直し、水分摂取の増加、運動習慣の確立。
鍼灸治療
鍼灸は、経絡に沿ったツボに鍼や灸を用いることで体のバランスを整え、便秘の改善を図る療法です。
使用するツボ
天枢(てんすう):お腹の中心部で、腸の機能を高める。
大腸兪(だいちょうゆ):腰部に位置し、大腸の働きを助ける。
合谷(ごうこく):手の甲にあるツボで、便秘の改善に効果があるとされる。
気海(きかい):下腹部に位置し、体全体のエネルギーを整える。
治療方法
鍼をツボに刺入し、軽い刺激を与えます。 灸を用いる場合は、ツボの上に温熱刺激を与え、血行を促進します。
頻度と期間
通常、週に1回から2回の治療が推奨されることが多いですが、個々の状態に応じて異なります。
注意点
便秘は生活習慣や食事、ストレスなどによって大きく影響を受けるため、これらの要素を見直すことも重要です。